超高糖質食 (Very High-Carbohydrate Diet)

超高糖質食とは、食事全体に占める糖質(炭水化物)の割合を極めて高く設定した食事形態を指します。一般的に、一日の総摂取カロリーの70%以上、または体重1kgあたり1日10gを超える糖質を摂取するレベルを指します。

これは主に、長距離の持久系アスリートに見られる食事戦略であり、筋肉や肝臓のグリコーゲン貯蔵量を最大限に高め、極めて高いトレーニング負荷や長時間の競技に必要なエネルギーを確保することを目的としています。

この食事形態の代表的な例として、世界トップレベルの持久力を誇るケニアやエチオピア地方のマラソン選手の食習慣が挙げられます。彼らは伝統的に穀物を多く摂取しており、総エネルギー摂取量の約76%を糖質から摂取しているという報告もあります。この高糖質な食習慣が、彼らの驚異的な持久力を支える一因と考えられています。

ただし、超高糖質食は、カーボローディングの集中期間やトレーニングの負荷が非常に高い時期に戦略的に採用されます。極端な糖質摂取は胃腸に負担をかけるリスクもあるため、日常的に取り入れる際は、自身の体質や競技特性に合わせて専門家と相談し、消化の良い食品を選択することが重要です。