マジックスピード4 レビュー:コスパ最強、サブ3も狙える実力派カーボンシューズ

本コンテンツはcarb エディターチームが実際に着用し独自の基準に基づき制作しています。レビュー製品は全て自費で購入しており提供は受けていません。商品リンクにはアソシエイトリンクを使用しております。

マジックスピード4

重量

M28cm 247g(US M10)

スタックハイト・ドロップ

ヒール43.5mm / フォア35.5mm / ドロップ8mm

ラグ

無し / AsicsGrip

おすすめの用途

テンポアップ / スピード練習 / レース

主な特徴

FF BLAST PLUS のミッドソール、前足部プレート下部にFF TURBO、フルレングスのカーボンファイバープレート、AsicsGripアウトソール

価格

メーカー希望小売:18,700円

驚異的なコストパフォーマンスを誇るカーボンプレート搭載シューズです。上級者のトレーニング用途から、サブ3〜サブ3.5を目指すランナーのレース用シューズとしても十分に対応できるポテンシャルを秘めています。

目次

マジックスピード4 がおすすめな人

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コストパフォーマンスの高いレース用シューズを探している方や、初めてカーボンプレートシューズに挑戦する方に特におすすめの一足です。

フルマラソンの目標タイム別用途

サブ3〜サブ3.5レベルには「レース用」として最適です。一方で、サブ2.5以上のシリアスランナーにはレース用としては重さ(約247g M28cm)を感じるため、耐久性を活かした「練習用」としての活用をおすすめします。

マジックスピード4 の良い点と気になる点

マジックスピード4はフルレングスカーボン搭載モデルとしては非常にコストパフォーマンスが高く、ワイズ展開(スタンダード、ワイド)もあるため、多くのランナーにとって「初めてのカーボンシューズ」の最適解となる一足です。

良い点

  • 高いコストパフォーマンス(実売価格が1万円台前半〜1万円を切ることも)
  • カーボンプレートによる強力な反発感
  • 強いロッカー構造による、足が転がる感覚

気になる点

  • 前足部のFF TURBOの柔らかさや反発感は、プレートの下にあるため感じにくい
  • スタックハイト(ソール厚)が高いため、コーナーなどで扱いづらさを感じる

サイズ感とフィット

サイズ感

ナイキやアシックスの28cmのランニングシューズを普段着用している筆者が、本モデルも28cmを選んだところ、期待通りのサイズ感でした。すっきりとした足型が採用されており、足全体にピタリとフィットします。

足幅が広い方は、スタンダードモデルとワイドモデルの両方を履き比べて、足に合う方を選ぶことをおすすめします。

ヒールカウンター

すっきりとしたミニマルなヒールカウンターが採用されていますが、かかと内部には見た目からは想像できないほどしっかりとした補強材が入っています。

かかと周りのパッドは必要最低限ですが、アシックス特有のかかとをしっかりとホールドする感覚(吸い付くようなフィット感)は健在です。

タン

結び目のあたりに必要最低限のパッドが入っています。紐をきつく結ぶ方にとっては、足の甲に少し圧迫感や結び目の硬さを感じるかもしれません。

ガゼットタン(タンがアッパーとつながっている構造)が採用されています。強度の高いランニングでもタンが左右にずれてしまうことはありませんでした。

アッパー

マジックスピード4には、通気性が非常に良いエンジニアードメッシュが採用されています。発汗量が多くなるフルマラソンのような高強度の状況でも、蒸れにくい作りです。

縦方向にも横方向にもほとんど伸びない素材のため、アッパーが足をしっかりと固定してくれるサポート感があります。

シューレース(靴紐)

柔らかめの一般的なシューレースが採用されています。近年の上位レース用シューズに採用されているような、シューレース自体に凹凸があり解けを防止する機能はありません。

トゥボックス(つま先)

ミニマルで通気性の高いトゥボックスです。サイドパネルのアッパーの編み方とは異なり、適度な伸縮性があります。

そのため、足の指周りが窮屈に感じることは少ないはずです。 また、プラスチックなどの補強材は入っておらず、編み目の密度を濃くすることでトゥボックスの形状を維持しています。

クッション

マジックスピード4のミッドソールには、メイン素材としてFF BLAST PLUS が採用されています。そして、外側からは見えませんが、前足部のカーボンプレートの下にのみ、上位モデルに使われる高反発素材FF TURBO が配置されています。

ミッドソールの柔らかさ


ミッドソールの特性を客観的にデータ化するため、硬度計(デュロメーター)を使用してフォームの硬さを測定しました。 

計測箇所硬度(平均値)
ミッドソール(全体)36.3 HA

※測定はシューズのミッドソール5箇所で行い、その平均値を算出しています。

フルレングスのカーボンプレートが採用されているため、ミッドソール単体にFF BLAST PLUSのみが採用されているシューズ(ノヴァブラスト等)と比較すると、接地感は明らかに硬い印象を受けます。

体重約73kgの筆者がその場でジャンプをしても、ミッドソールは大きく沈み込みません。柔らかく沈んで跳ね返るというよりは、硬質のバネのように「パチン、パチン」と鋭く反発するようなイメージです。

全体的に硬めの仕上がりとなっているため、マイルドなクッションを持つデイリートレイナーなどと比べると、足への負担は大きくなる印象です。

ヒール(踵)

ヒール部分のスタックハイトは約43.5mmとかなりの高さがあります。

公式レースでの使用について

世界陸連(WA)および日本陸上競技連盟(JAAF)の規則では、ロードレースにおける靴底の厚さは40mm以下と定められています。本モデルは約43.5mmあるため規定違反となり、公認記録を狙う公式レースでは使用できません。

ミッドソール(中足分)

前足部のスタックハイトは約35.5mmです。着地時にプレートの位置までフォームが沈み込む感覚があり、ランニング時はプレートを通してミッドソール全体に均一に力が加わり、効率よく反発を得られていることがわかります。

ミッドソール全体にはFF BLAST PLUS が使われています。前足部のFF TURBO は柔らかく反発弾性の高い素材ですが、硬いカーボンプレートの下(地面側)に配置されているため、足裏でその柔らかさを直接感じることは難しいかもしれません。

ロッカー

マジックスピード4は、強いロッカー(転がる感覚)を感じる作りです。カクンと前に倒れ込むような形状が、スムーズな足運びを強力にサポートしてくれます。

前足部のつま先の反り上がりは約7cmです。ロッカー構造による推進力の恩恵をしっかりと体感できる設計になっています。

安定性

左右の動きの安定性

スタックハイトが約43.5mmと非常に高いため、決して「安定感が高いシューズ」とは言えません。特にスピードを落とさずに鋭角なコーナーを曲がる場合などは、接地に気をつけないと不安定さを感じる可能性があります。

ただ、メイン素材のFF BLAST PLUS自体に比較的しっかりとした硬さがあるため、直線などの平坦な道で極端にグラつく印象はありませんでした。あくまで「高さからくる不安定さ」に注意が必要です。

前後の動きの安定性

無駄のないラスト(足型)や、部分的に編み目の密度を変えて伸縮率を調整したアッパーが採用されており、走っている最中に靴の中で足がブレることはありません。ミニマルながらしっかりとした補強材が入ったヒールカップのホールド感は、多くのランナーに好まれるでしょう。

ねじり剛性

フルレングスのカーボンプレートが採用されているため、手で力を加えても左右に捻ることはできませんでした。非常に高いねじり剛性があります。

ミッドソールの硬さ

ミッドソールも、手で強い力を加えてもほとんど曲げることができません。この硬さが強力な推進力を生み出します。

ヒールカウンターの硬さ

ミニマルですっきりとした作りのヒールカウンターですが、内側には硬い補強材が入っています。全体としてはレーシーで軽快な履き心地ですが、かかとがしっかり守られている安心感があります。

重量

マジックスピード4(MAGIC SPEED 4)の重量(編集部実測値)は、メンズ28.0cm(US 10)で約247gです。

前作のマジックスピード3と比較すると20g前後重くなりました。これまでレース用として使っていた方にとっては、重さを感じる変化かもしれません。 昨今の厚底のテンポアップシューズと同等の重量感と捉えるとイメージしやすいでしょう。

アウトソール・グリップ

アウトソール

アウトソールには、グリップ力に定評のあるASICSGRIP(アシックスグリップ)が採用されています。アウトソールの形状は前作に近いパターンを採用しており、金型を流用するなどしてコストの最適化が図られているようです。

中足部は大きくくり抜かれ、内蔵されたカーボンプレートが露出した構造ですが、アウトソール全面に耐久性の高いアシックスグリップが採用されています。グリップ力が高いだけでなく寿命も長いため、日々のハードなトレーニングでも安心して長く使える一足です。

ヒール部分には必要最低限のアウトソールが貼られています。

ラグの深さ

ラグの深さは約1mm程度と浅めです。ロード(舗装路)での使用を前提とした、標準的な仕様です。

濡れたサーフェスでのグリップ

一般的な乾いたアスファルトの上で、前足部を力強く滑らせるような動きでテストを行いましたが、全く滑りませんでした。乾いた路面であれば、まず滑る心配はないでしょう。

次に同じアスファルトに水を撒き、雨天時を想定したグリップテストを実施しましたが、濡れた路面でも滑る感覚は全くありませんでした。ASICSGRIPの信頼性は非常に高いと言えます。

インソール

薄手で、多数の通気孔が設けられたインソールが採用されています。ミッドソールに接着されているため、基本的に取り外しはできません。

お手持ちのインソールに交換したい場合、ドライヤーなどで温めて剥がすことは可能かもしれませんが、シューズを傷めるリスクがあるためメーカー推奨外の方法となります。

また、マジックスピード4の純正インソールは非常に薄い作りです。一般的な交換用インソール(厚さ3mm〜7mm程度)を入れると、シューズ内部が窮屈になったり、元々高いスタックハイトがさらに高くなることで安定性が低下したりする恐れがあります。

インソールの交換を前提とする場合は、別のシューズを選択肢に入れた方が良いかもしれません。

マジックスピード4 のスペック一覧

メーカーasics(アシックス)
商品名MAGIC SPEED 4(マジックスピード4)
価格メーカー希望小売:18,700円
SKU1011B873
発売日2024年7月18日
重量M28cm 247g(US M10)
幅 /ラストスタンダード
ミッドソールFF BLAST PLUS + FF TURBO(前足部プレート下)
ミッドソールの硬度30.6 HA
カーボンプレート有り(フルレングス)
スッタックハイトヒール:43.5mm
フォア:35.5mm
ドロップ:8mm
ロッカーロッカー:有り
つま先の反り上がり:約70mm
アッパーエンジニアードメッシュ
アウトソールAsicsGrip
ラグ無し
防水性無し
シューレース通常、吸水性有り
インソール取り外し不可
サーフェス/
タイプテンポアップ・スピード練習・レース
その他全体はFF BLAST PLUS、前足部プレート下部にFF TURBO
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