本コンテンツはcarb エディターチームが実際に着用し独自の基準に基づき制作しています。レビュー製品は全て自費で購入しており提供は受けていません。商品リンクにはアソシエイトリンクを使用しております。
アディゼロジャパン9
重量
M28cm 190g(US M10)
スタックハイト・ドロップ
ヒール27mm / フォア20mm / ドロップ7mm
ラグ
無し / LIGHTTRAXION(ライトトラクション)/ コンチネンタルラバー
おすすめの用途
スピードワークアウト・インターバル
主な特徴
LIGHTSTRIKE PRO ミッドソール、中足部にナイロン製のドッグボーン搭載、LIGHTTRAXIONアウトソール(母指球部にコンチネンタルラバー)
価格
メーカー希望小売:17,600円
アディゼロジャパン9 がおすすめな人

スピードトレーニング、インターバルトレーニングなどの、強度の高いワークアウト用シューズを探している方におすすめです。
アディゼロ ジャパン 8と比較すると、ジョグなどのゆっくりとしたペースで走る際はやや安定感に欠ける印象があります。
フルマラソンの目標タイム別用途
サブ4程度〜上級者までの「ワークアウト用シューズ」としておすすめです。一定ペースを淡々と維持するペース走よりも、200m〜1000mのスピード系インターバル走などに適しています。
アディゼロジャパン9 の良い点と気になる点

アディゼロ ジャパン 9は、インターバルやスピードトレーニング用シューズとしての完成度が非常に高いです。
良い点
- 超軽量(メンズ28cmで実測190g)でフィット感が高い
- LIGHTSTRIKE PROの柔らかくレスポンスの良い反発感
- 1000m程度までのスピード練習を一足でカバーできる対応力
気になる点
- アウトソールが薄く、耐久性に不安がある
- 濡れた路面では滑りやすい
サイズ感とフィット
サイズ感

ナイキやアシックスの28cmのランニングシューズを普段着用している筆者が、本モデルも28cmを選んだところ、ぴったりのサイズ感でした。
スピードを求めたミニマルでフィット感の高い作りのため、普段幅広サイズ(3Eなど)を履いている方は、少しタイトに感じるかもしれません。購入前の店頭での試着をおすすめします。
ヒールカウンター

レース用シューズに近い、非常にミニマルなヒールカウンターです。

プラスチックの硬い補強材は入っていませんが、履き口のクッション材は必要最低限入っており、ランニング中に足が痛くなることはありませんでした。

履き口周りの内側にはグリップ感の強いスウェード調の素材が使われており、ランニング中にかかとが浮いたりブレたりしにくい作りになっています。

他のアディゼロシリーズでも採用されているヒールタブが付いており、シューズの着脱をスムーズに行えます。
タン

アディゼロ ジャパン 9のタンは約3mmと極薄で、クッション材は入っておらず、生地を2重に縫い合わせる形を採用しています。裏側の生地にはヒールカウンターと同様、グリップ感の強いスウェード調の素材が使われており、ランニング中のタンのズレを防いでくれます。

タンはアッパーに直接縫い付けられたガゼットタン仕様です。伸縮性の高い素材で作られているためスムーズに足入れできますが、甲高の人は入り口で少し窮屈さを感じるかもしれません。
アッパー

アディゼロ ジャパン 9のアッパーには、柔らかく足にフィットするLIGHTLOCK(ライトロック)が採用されています。
前作の硬めのメッシュ生地と比較すると、履き心地は格段に良くなっています。とても柔らかい生地ですが、伸縮性はほとんどないため、ランニング中に生地が伸びてフィット感が損なわれるといったことはありません。
シューレース(靴紐)

他のアディゼロシリーズ同様、細めで伸縮性のないシューレースが採用されています。長さは必要最低限で、ランナーズノット(2段ハトメ)結びをするには少し短いかもしれません。
トゥボックス(つま先)

アディゼロ ジャパン 9のつま先には、形状を維持するための薄いパーツが内側から貼られています。

全体的にスッキリとしたラストのシューズですが、LIGHTLOCK(ライトロック)の柔らかい生地感が相まって、つま先周りには窮屈さを感じない適度な余裕があります。
クッション

アディゼロ ジャパン 9のミッドソールには、軽量性と反発性に優れたLIGHTSTRIKE PRO(ライトストライク プロ)が全面に採用されています。

ヒール部分にはスタックハイト27mmの表記があります。
ミッドソールの柔らかさ

ミッドソールの特性を客観的にデータ化するため、硬度計(デュロメーター)を使用してフォームの硬さを測定しました。
| 計測箇所 | 硬度(平均値) |
|---|---|
| ミッドソール(全体) | 31.5 HA |
※測定はシューズのミッドソール5箇所で行い、その平均値を算出しています。
適度なクッショニングと反発感を感じる優秀なフォームですが、リカバリーペース程度のゆっくりとしたランニングでは、少し不安定さを感じることがありました。
ある程度のスピードを出して荷重することで、フォームが適度に潰れて安定感が出てくる印象です(速めのジョグ程度であれば問題ありません)。
体重約73kgの筆者がその場でジャンプをすると、LIGHTSTRIKE PROのフォームが適度に沈み込み、心地よい反発が返ってきました。前足部は20mmと最近のシューズの中では薄い部類に入るため、ジャンプした際も着地位置をコントロールできるダイレクトな感覚があります。
ヒール(踵)
ヒール部分のスタックハイトは約27mmで、LIGHTSTRIKE PROのレスポンスの良い反発感を感じることができます。
クッションは「ふかふかとした柔らかさ」よりも、「もっちりとした芯のある反発の強さ」を感じます。
ミッドソール(中足分)
前足部のスタックハイトは約20mmです。 体重を加えるとヒールと同様に、レスポンスの良い素早い反発を感じます。
ロッカー

アディゼロ ジャパン 9のドロップは7mmです。ロッカー構造(ゆりかご形状)はほとんど感じない作りとなっています。

つま先の反り上がりは約5.5cmです。
「転がる感覚」はほとんどなく、自分の足を回して走るタイプのシューズです。ロッカーによる推進力の恩恵はありませんが、軽量で反発感の強いフォームが使われているため、自力で気持ちよく足を回転させる感覚を強く味わえます。
安定性
左右の動きの安定性
アディゼロ ジャパン 9はフィット感がとても高いため、体重を乗せた際に横ブレを感じることはありませんでした。
ただし、止まった状態やゆっくりとしたペースでは、左右への不安定さを感じる人が多いかもしれません。
これはLIGHTSTRIKE PROフォームの特性だけでなく、薄くて軽いLIGHTTRAXION アウトソールとの組み合わせも影響している可能性があります。(通常、ある程度の厚みと剛性があるアウトソールはシューズの安定感に寄与しますが、本モデルはその要素が極限まで削ぎ落とされているためです。)
前後の動きの安定性
アディゼロ ジャパン 9のラスト(足型)と、柔らかく足馴染みの良いLIGHTLOCK(ライトロック)が組み合わさることで、足にぴったりとフィットします。走行中に足が前後左右にブレる感覚はありませんでした。
ねじり剛性
アディゼロ ジャパン 9のねじり剛性は高くありません。ナイロン製のシャンクのようなパーツ(ドッグボーン※カーボンプレートは非搭載)が搭載された中足部にはある程度の剛性を感じますが、全体としては、接地感や足の感覚を重視した設計です。
「シューズに走らされる」というより、「自分の足でコントロールして走る」ことに重点を置いた設計思想を感じます。
ミッドソールの硬さ
ドッグボーンが設置された中足部以外は、比較的自由に屈曲するミッドソールの硬さです。今回のテストでも、屈曲後のLIGHTSTRIKE PROフォームが素早く元の形状に戻り、気持ち良い反発感を生み出しているのを感じました。
ヒールカウンターの硬さ
ヒールカウンターには硬質の保護材(ヒールカップ)は入っておらず、かかとのプロテクションは最低限となっています。剛性こそ低いですがフィット感は抜群で、走行中にかかとの抜けを感じることはありませんでした。
重量

アディゼロ ジャパン 9(ADIZERO JAPAN 9)の重量(編集部実測値)は、メンズ28.0cm(US 10)で約190gです。200gを大きく切る、超軽量なシューズです。
アウトソール・グリップ
アウトソール

アディゼロ ジャパン 9のアウトソールには、高いグリップ力と軽量性が特徴のLIGHTTRAXION(ライトトラクション)が非常に薄く(1mm〜2mm程度)貼られています。

蹴り出しの際に最も力が加わる母指球付近にのみ、グリップ力に定評があるコンチネンタルラバーが採用されています。

ヒール付近にはラグもなく、1mm程度のLIGHTTRAXIONラバーが貼られているだけの仕様です。ヒール付近の摩耗耐久性やグリップ力を考慮すると、かかと着地(ヒールストライカー)の方にはアディゼロ ジャパン 9はあまりおすすめできません。
ラグの深さ

ラグの深さは最大で約1mm程度です。小指球付近はラグもなく、ベースのラバーがそのまま接地する形状です。アディゼロ ジャパン 9のアウトソールは、近年のシューズの中でも特にミニマルな部類に入るため、耐久性や寿命は気になるポイントです。
濡れたサーフェスでのグリップ
一般的な乾いたアスファルトの上で、力強く前足部を滑らせるようにテストを行いましたが、全く滑りませんでした。ただし、ラグが完全にない部分もあるため、砂っぽい路面では乾いていても滑る可能性があります。
次に同じアスファルトに水をまき、雨天時を想定してグリップテストを実施しましたが、若干滑る感覚がありました。
アディゼロ ジャパン 9の特性上、雨天時にあえて履くケースは少ないと考えられますが、路面が乾ききらない雨の翌日などは、別のシューズを選んだほうがストレスなくトレーニングを行えるかもしれません。(同シリーズの「アディゼロ L2」はグリップが強く、濡れた路面でも安心して走れます。)
インソール

インソールは取り外し可能で、厚さは約2.5mm。薄くて反発感のある素材が採用されています。 前作のような「取り外し前提」の仕様とは異なり、今回は薄い接着剤で固定されています。

無理に取り外すと接着力が弱まり、走行中にインソールがずれる可能性があるのでご注意ください。また、シューズのプロファイル(低重心でタイトな設計)を考慮すると、アディゼロ ジャパン 9のインソールを、矯正力が高い厚手のものに交換するのは非推奨です。
アディゼロジャパン9 のスペック一覧
| メーカー | adidas(アディダス) |
| 商品名 | Adizero Japan 9(アディゼロ ジャパン 9) |
| 価格 | メーカー希望小売:17,600円 |
| SKU | JP6315 |
| 発売日 | 2024年11月27日 |
| 重量 | M28cm 190g(US M10) |
| 幅 /ラスト | スタンダード |
| ミッドソール | LIGHTSTRIKE PRO |
| ミッドソールの硬度 | 31.5 HA |
| カーボンプレート | 無し、中足部にナイロン製のドッグボーン搭載 |
| スッタックハイト | ヒール:27mm フォア:20mm ドロップ:7mm |
| ロッカー | ロッカー:無し つま先の反り上がり:約55mm |
| アッパー | LIGHTLOCK(ライトロック) |
| アウトソール | LIGHTTRAXION(ライトトラクション)・コンチネンタルラバー |
| ラグ | 無し |
| 防水性 | 無し |
| シューレース | 通常 |
| インソール | 取り外し可能 |
| サーフェス | / |
| タイプ | スピード練習・インターバル |
| その他 | 中足部にねじれ防止や反発感向上のためのナイロン製ドッグボーンを搭載 |

インターバルや短い距離のスピード練習に最適の一足。接地感が気持ちの良い27mm厚のLIGHTSTRIKE PROフォームはレスポンスが良く、自分の足で走っている感覚をダイレクトに味わえます。自らの脚力が試される、ごまかしがきかない一足です。