COROS心拍センサーレビュー:毎日のトレーニングに欠かせない相棒

本コンテンツはcarb エディターチームが実際に着用し独自の基準に基づき制作しています。レビュー製品は全て自費で購入しており提供は受けていません。商品リンクにはアソシエイトリンクを使用しております。

COROS心拍センサー

重量

19g(実測値:20g)

バッテリー

連続稼働時間38時間 / 待機モード80日間

接続方式

Bluetooth、最大3台まで同時接続可能

おすすめの用途

毎日のトレーニング、高強度インターバル、レース

主な特徴

高精度マルチチャンネル光学センサー、マグネット式USBケーブルで充電、調整&交換可能なアームバンド

価格

メーカー希望小売:10,890円(税込)

購入してからほぼ毎日愛用しています。心拍数の変動が激しいインターバルトレーニングでも正確に測定でき、もう胸ベルト式の心拍センサーには戻れません。

目次

付属品一式

COROS心拍センサーの箱には、本体(ベルト付き)と充電ケーブル、説明書がが入っています。非常にシンプルでクリーンな梱包です。

充電ケーブルは、電源に接続する側がUSB Type-Aとなっています。お使いのPCや充電器がUSB Type-Cポートのみの場合は、別途アダプターが必要になるためご注意ください。

COROS心拍センサーがおすすめな人

心拍数をトレーニングに活用したい中級から上級のアスリートや、胸ベルト式心拍センサーに不快感を覚えていた方に、特におすすめできる心拍センサーです。

一方で、高強度トレーニングは行わず、心拍数の変動が少ないジョギングがメインの方は、GarminやCOROSなどのGPSウォッチに搭載されている光学式心拍計で十分かもしれません。低強度の一定ペースのランニングにおいては、最新のGPSウォッチと本製品との測定値の差は少ない傾向にあります。

COROS心拍センサーの良い点と気になる点

COROS心拍センサーは全体的に満足度の非常に高い製品ですが、ここでは主な良い点と気になる点をまとめました。

良い点

  • 一度の充電で約38時間使用でき、充電の手間が少ない
  • 装着しているのを忘れるほど快適な着け心地
  • 胸ベルト式に匹敵する高い測定精度
  • マグネット式充電器

気になる点

  • 使用後に毎回水洗いしないと汗の臭いが気になる
  • ペアリング済みのデバイスを身に着け、COROS心拍センサーの近くでアクティビティを開始すると、意図せず接続されてしまうことがある
  • ANT+には非対応
  • 充電ケーブルがUSB Type-A

主要機能とスペック

バッテリー性能

メーカー公表値で、連続稼働時間は38時間、待機モードは80日間という優れたバッテリー性能を誇ります。一度フル充電すれば、使用頻度にもよりますが1ヶ月近く充電を気にせず使えるため、充電の手間はほとんどありません。

また、マグネット式の専用USBケーブルを採用しており、直感的に充電できます。このわずかな違いが、充電に関する日々のストレスを軽減してくれます。

重量

COROS心拍センサーは、メーカー公表値19g(実測値20g)と非常に軽量な上、汗による重量増が少ない点も特長です。

実際にベルトに水分を十分含ませた状態の重量は25.6gで、乾燥時からの増加はわずか5.6g。そのため、トレーニング中に大量に発汗しても、装着感が損なわれる心配はほとんどありません。

一方、一般的な胸ベルト式心拍センサーは約50gと、本製品の2倍以上の重さがあります。さらに、胸にバンドを巻きつける構造は、圧迫感だけでなく、汗による重量増加や冬季の汗冷えといった不快感の原因にもなります。

アームバンド式のCOROS心拍センサーなら、そうした胸ベルト式特有のストレスから解放されます。

装着感

フィット感の調整が可能なベルトには、伸縮性の高いナイロン素材が使われています。一度ご自身の二の腕の太さに合わせて調整すれば、その後は常に快適なフィット感で利用できます。

また、ベルトは軽量で速乾性の高い生地(ポリエステル、ナイロン、スパンデックス)で作られているため、水洗いしても翌日のトレーニングまでには乾いています。

トレイルランニングでは、ザックが胸ベルト式の心拍センサーと干渉し、着け心地が悪化するという問題がありましたが、このアームバンド式であればその心配もありません。

自動装着検知

一度ペアリングしたデバイスであれば、COROS心拍センサーを腕に装着するだけで自動的に電源がオンになり、接続が完了します。

この自動装着検知機能により、電源の入れ忘れといったミスがなくなります。トレーニング前にアームバンドを腕に通すだけで準備が整う手軽さは、使用頻度が高いユーザーにとって大きなメリットです。

マルチチャンネル光学式センサー

本製品は、最新のマルチチャンネル光学式心拍センサーを搭載しています。

手首よりも血管が太い上腕動脈付近で心拍を計測することにより、胸ベルト式心拍センサーと遜色のない高い測定精度を実現します。

また、Bluetooth接続により、最大3台のデバイスと同時にペアリングが可能です。例えば、サイクルコンピューターとスマートウォッチを併用するようなケースにも対応できます。

ただし、接続方式はBluetoothのみでANT+には対応していないため、普段ANT+対応デバイスを主に使用している方にとってはデメリットとなる可能性があります。

データの精度・正確さ

高強度インターバルでの追従性

1000m x 5本のvo2max インターバルにて測定

200mと1000mのインターバル走でデータ精度を検証しました。

COROS心拍センサーは、心拍数が急激に変動するどちらのトレーニングにおいても、心拍数の上昇・下降に遅れることなく追従できています。

200m x 16本のレペティションにて測定

特に、短時間で心拍数が大きく上下するスピードインターバルでも高い精度を維持しており、その性能の高さがうかがえます。

腕時計式心拍計と比較

気温の低い3月に、Garminの第4世代光学式心拍センサー搭載機種にて計測

上記のようにCOROS心拍センサーが高い精度を発揮する一方で、腕時計に搭載された光学式心拍計は、高強度のトレーニングにおいて測定精度に大きな差が出ることがあります。

特に、以下のような状況では腕時計による計測誤差が大きくなる傾向があります。

  • 腕の振りが大きくなるランニングや、上下動の激しい動き
  • 手首の曲げ伸ばしが頻繁に発生するトレイルランニング
  • 血管が収縮しやすい冬季のトレーニング

ただし、一定のペースで走るジョギングのような低強度のトレーニングにおいては、COROS心拍センサーと最新のスマートウォッチとの測定精度に大きな差は見られません。そのため、低強度のトレーニングがメインの方にとっては、本製品を導入するメリットは少ないかもしれません。

※腕時計式の光学式心拍センサーは、測定する季節や装着方法、位置といった条件により、測定結果が大きく異なる場合があります。本記事のデータは、あくまで一ユーザーの参考値としてご覧ください。

心拍数を正確に知ることのメリット

そもそも、なぜ心拍数を正確に計測する必要があるのでしょうか。多くのアマチュアアスリートは、プロのように乳酸値を測定するなど、トレーニング負荷を科学的に分析する高価な機材を自由に使うことができません。

そのため、日々のトレーニング負荷を把握するための主な方法は、「心拍数」と「主観的運動強度(RPE)」の2つになります。COROS心拍センサーのような高精度のデバイスを導入することで、自身の感覚に加え、客観的で正確な指標を持つことができます。

トレーニングの質向上と疲労管理

STRVAのFitness & Freshnessによるトレーニング進捗管理の例

正確な心拍数の把握は、トレーニング効果や疲労度を客観的に評価する上で役立ちます。同じ内容のトレーニングを行っても、その日の疲労度やコンディションによって心拍数は大きく変動するため、自身の状態を客観的に知るための重要な指標となります。

さらに、こうした心拍数データを各種トレーニングアプリと連携させれば、日々の進捗が数値で可視化され、より計画的なトレーニング管理が可能になります。

運動強度に基づく補給戦略を立てられる

正確な心拍数を知ることで、運動中に自分がどの程度の強度(ゾーン)で活動しているのかを客観的に把握できます。

一般的に、運動強度が高くなるほど、時間あたりに必要となるエネルギー(炭水化物)の量も増加します。心拍数から運動強度を把握することで、より的確な補給戦略を立てることにも繋がります。

6ヶ月間、毎日のトレーニングで使ってみて

非常に満足度の高い心拍センサーです。COROS心拍センサーを導入する以前から、トレーニングの指標として正確な心拍数を計測したいと考え、胸ベルト式の心拍センサーを使用していました。

しかし、胸の締め付け感や、装着時にセンサーを濡らす手間といった不快感があり、正確なデータを取得できるというメリットよりも、着け心地の悪さというデメリットが上回ってしまい、いつしか装着しない日が増えていました。

COROS心拍センサーは、そうしたストレスをすべて解消してくれます。毎日のトレーニングで正確な心拍数を計測し、競技パフォーマンスの向上を目指すアスリートにとって、間違いなくおすすめできる心拍センサーです。

COROS心拍センサーのスペック一覧

メーカーcoros(カロス)
商品名COROS心拍センサー
価格メーカー希望小売:10,890円(税込)
SKUHRM-GRY-KJ
発売日2023年7月27日
重量19g(実測値:20g)
接続方式Bluetooth、最大3台まで同時接続可能
装着方式アームバンド
センサーの取り外し可能
充電方式マグネット式USBケーブルで充電
バッテリー連続稼働時間:38時間
待機モード:80日間
センサーマルチチャンネル光学センサー、LEDライト5つと光検出器4つ
ベルトの調整可能、交換用ベルト有り
装着検知機能有り(ワークアウト開始時にペアリングしたデバイスに自動的に接続)
サイズ42.5 x 28.4 x 9.1mm
バンド腕周り:180 ~ 320mm
材質:ポリエステル、ナイロン、スパンデックス
耐久性防水性:3 ATM
使用温度:-20°C to 50°C
保管温度: -20°C to 60°C
充電温度 :0°C to 45°C
その他胸ベルト式心拍センサーと遜色ない精度
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