ターサーRP3 レビュー:厚底時代にあえて履きたい、スピード練習に最適な薄底レーシング

本コンテンツはcarb エディターチームが実際に着用し独自の基準に基づき制作しています。レビュー製品は全て自費で購入しており提供は受けていません。商品リンクにはアソシエイトリンクを使用しております。

ターサーRP3

重量

M28cm 211g(US M10)

スタックハイト・ドロップ

ヒール28.4mm / フォア18.4mm / ドロップ10mm(メーカー値 31.5mm)

ラグ

3mm / AsicsGrip、3D TETRA SOLE、AHARPLUS

おすすめの用途

デイリートレイナー / スピードワークアウト

主な特徴

FF BLAST ミッドソール、AsicsGrip、3D TETRA SOLE、AHARPLUS アウトソール、PROPULSION TRUSSTIC テクノロジー

価格

メーカー希望小売:16,500円

自分の足で走る楽しさを再認識させてくれるシューズです。程よいプロテクションとダイレクトな接地感があり、思っていた以上に色々な練習で使えます。カッチリとしたかかと周りが生み出す、シューズとの一体感が気持ち良い一足です。

目次

ターサーRP3 がおすすめな人

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薄底のランニングシューズを探しているランナーや、スピードワークアウトで地脚を鍛えたいランナーにおすすめです。

フルマラソンの目標タイム別用途

サブ3程度〜上級者までの「スピードワークアウト用シューズ」としておすすめです。長時間心肺に負荷をかける練習よりも、流しや、200m〜1000mのスピード系インターバル走などに適しています。

ターサーRP3 の良い点と気になる点

ターサーRP 3は、今や数少ない薄底シューズの貴重な選択肢です。細部にまで設計者のこだわりが詰まっており、厚底全盛の時代にこそあえて選びたい一足と言えます。

良い点

  • カッチリとしたヒールカップが生み出す抜群のフィット感
  • パワーホールドシューレースを標準装備
  • 軽量で非常に高いグリップ力

気になる点

  • 3D TETRA SOLE(3Dテトラソール)の摩耗耐久性

サイズ感とフィット

サイズ感

ナイキ、アディダス、アシックスの28cmのランニングシューズを普段着用している筆者が、本モデルでは28cm(3E / ワイド)を選んだところ、期待通りのサイズ感でした。

通常のワイド(3E)とは違う「レーシングワイド」という足型のため、かかとから中足部はタイトで、前足部のみ少し余裕を持たせた作りになっています。

個人差はありますが、一般的なアシックスの2E(エボライドスピード3 など)と比べても、履き心地に大きな違いは感じませんでした。

ヒールカウンター

薄くて硬いプラスチック芯を採用しているため、他のアシックスのシューズよりもかかとをしっかりとホールドしてくれます。

ヒールタブのない、スッキリとしたデザインのヒールカウンターです。

ヒールパッドの厚みは約1cmです。かかとの接地部分に保護材はありませんが、履き口やアキレス腱周りには薄いパッドが入っています。

タン

ターサーRP 3のタンの厚さは約3mmです。通気性の良いメッシュ生地に薄めの保護パッドが採用されています。

タンはガゼットタイプ(アッパー一体型)ではありませんが、表面には滑りにくい素材が使われており、ランニング中にタンがズレないよう工夫が施されています。

アッパー

アッパーには、通気性が高いメッシュ素材が採用されています。生地の伸縮性がほとんどないため、ランニング中にシューズが伸びてフィット感が変わることはありませんでした。

シューレース(靴紐)

ホールド性と結びやすさを両立した「パワーホールドシューレース」が標準装備されています。

結び目部分は柔らかくてほどけにくく、それ以外の部分は伸びにくい作りのため、通常のシューレースよりもしっかりと足をホールドしてくれます。

トゥボックス(つま先)

つま先部分には、形状を維持するための薄い生地が内側から貼られています。

トゥボックスは簡単に潰せるほど柔らかいため、ランニング中に指が当たってもストレスを感じません。

指先の上部は大きな穴が空いたメッシュ生地になっており、通気性は抜群です。

クッション

ターサーRP 3のミッドソールには、反発性とクッション性に優れたFF BLAST(エフエフブラスト)が全面に採用されています。

同じFF BLASTですが、ミッドソールの前部、中部(内側のみ)、後部で硬度が異なります。

安定感を高めるため、後部には硬めのフォームが配置されています。

さらに中足部の内側には、アーチをサポートして過度な倒れ込み(オーバープロネーション)を防ぐ、より硬いフォームが使われています。

ミッドソールの柔らかさ


ミッドソールの特性を客観的にデータ化するため、硬度計(デュロメーター)を使用してフォームの硬さを測定しました。 

計測箇所硬度(平均値)
ミッドソール前部 25.6 HA
ミッドソール後部42.8 HA
ミッドソール中部(内側のみ)68.8 HA

※測定はシューズのミッドソール5箇所で行い、その平均値を算出しています。

昨今の厚底シューズのような強い反発やクッション感はほとんど感じません。ノヴァブラスト」のような柔らかい厚底シューズに慣れたランナーにとっては、硬さや扱いにくさを感じるかもしれません。

体重約73kgの筆者がその場でジャンプをしても、FF BLASTミッドソールはほとんど沈み込まず、反発感はありませんでした。

一方で接地感は抜群に良いため、ショートインターバルなど、足の回転やパワーが必要なトレーニングに最適です。

ヒール(踵)

ヒール部分のスタックハイトは約28.4mmです。
メーカー公表値である約31.5mmより、少し薄い計測結果となりました。

かかとに体重をかけるとFF BLASTが適度に沈み込みますが、反発感はほとんど感じませんでした。

ミッドソール(中足分)

前足部のスタックハイトは約18.4mmです。
前足部は比較的柔らかく、中足部の外側はやや硬めで安定感があります。

さらに中足部の内側にはかなり硬い素材が使われており、衝撃吸収よりもアーチを支える「腱」の役割を果たしています。一見シンプルですが、各パーツに設計者のこだわりが詰まった一足です。

ロッカー

ターサーRP 3のドロップ(つま先とかかとの高低差)は約10mmです。

つま先の反り上がりは約5cmあるものの、ロッカー構造(ゆりかご形状)ではないため、ランニング中に足が勝手に転がる感覚はほとんどありません。

一方でドロップが10mmとはっきりついているため、自然と楽に前傾姿勢を取ることができるシューズです。

安定性

左右の動きの安定性

ターサーRP 3の安定性は抜群です。フォームの沈み込みによるレスポンスの遅れも全く感じません。

力強く切り返すテストをした際も、足首が外側に倒れる感覚や、シューズの中で足がブレる感覚はありませんでした。

体重が重い筆者が体重をかけても、ヒールのフォームはほとんど沈まず、非常に安定感があります。

前後の動きの安定性

硬めのヒールカップでかかとがしっかりとホールドされるため、足がシューズ内で前後にズレることはありませんでした。

ねじり剛性

ターサーRP 3は薄底ながらねじれに強く、手で力を入れても大きく形が変わりません。

この高い剛性は、中〜前部に入っている補強パーツ「PROPULSION TRUSSTIC(プロパルショントラスティック)」や、硬めのフォームによるものと思われます。

ミッドソールの硬さ

ミッドソールに強い力をかければ母指球あたりから縦に曲がりますが、PROPULSION TRUSSTICが配置された中足部はほとんど曲がりません。

ヒールカウンターの硬さ

しっかりとした硬いプラスチックの芯材(ヒールカップ)が入っています。力強く押してもほとんど曲げることができません。

重量

TARTHER RP 3(ターサーRP 3)の重量(編集部実測値)は、メンズ28.0cm(US 10)で約211gです。

アウトソール・グリップ

アウトソール

ターサーRP 3には3種類の異なるアウトソールが採用されています。

  • つま先: ASICSGRIP
  • 前足部: 3D TETRA SOLE
  • かかと: AHARPLUS

つま先には軽量で高グリップな「ASICSGRIP」、前足部には路面をしっかり噛む「3D TETRA SOLE」、かかとには耐摩耗性に優れた「AHARPLUS」を採用しています。

ラグの深さ

3D TETRA SOLEのラグの深さは、最大で約3mm程度です。 トレイルシューズ並みのしっかりとしたラグですが、網目状に配置されているため、走行時の違和感は全くありません。

ただし、3D TETRA SOLEは面ではなく「点」で接地するアウトソールのため、一般的な平らなソールよりも局所に負荷がかかりやすく、耐久性は少し気になるところです。

濡れたサーフェスでのグリップ

乾いたアスファルトの上で、力強く滑らすようなテストをしましたが、全く滑りませんでした。

次に、雨天時の路面を想定して水を撒き、同様のテストを行いました。3D TETRA SOLEが路面を噛むようにグリップし、濡れた路面でも滑る感覚はありませんでした。

インソール

ターサーRP 3のインソールは取り外し可能で、厚さは約3mmです。指で押すと反発感を感じる素材が採用されています。

インソールは全体に肉抜きが施され、軽量化されています。

インソールの交換は可能ですが、ヒールカップが硬くタイトなため、かかと周りにプラスチックパーツの多い市販のインソールは合わない可能性があります。

ターサーRP3 のスペック一覧

メーカーasics(アシックス)
商品名TARTHER RP 3(ターサーRP3)
価格メーカー希望小売:16,500円
SKU1011B466.003
発売日2022年10月13日
重量M28cm 211g(US M10)
幅 /ラストワイド
ミッドソールFF BLAST
ミッドソールの硬度ミッドソール前部 25.6 HA
ミッドソール後部 42.8 HA
ミッドソール中部(内側のみ) 68.8 HA
カーボンプレート無し、中足部にPROPULSION TRUSSTIC テクノロジー
スッタックハイトヒール:28.4mm(メーカー値 31.5mm)
フォア:18.4mm
ドロップ:10mm
ロッカーロッカー:無し
つま先の反り上がり:約50mm
アッパーメッシュアッパー
アウトソールAsicsGrip、3D TETRA SOLE、AHARPLUS
ラグ3mm(3D TETRA SOLE)
防水性無し
シューレースパワーホールドシューレース
インソール取り外し可能
サーフェス/
タイプデイリートレイナー / テンポアップ / スピードワークアウト
その他PROPULSION TRUSSTIC テクノロジー
目次